千葉真子選手の走りに興奮しながらも、ついに20キロの関門を通過した。
タイムは1時間40分前後。
「これはマジで行けるかも」
完全なキロ5分ペースを維持していた私は、ちょっといい気になっていたのかもしれない。足の疲労はそれなりに来ていたはずだが、沿道には切れ目なく応援の市民がズラリと並んでいる。
その声援はまさに力を与えるというか「絶対に歩けない」緊張感を我々ランナーにもたらしていたのかもしれない。
その後の新川通は周りに何もなく、風がモロに当たる場所で急激に体が冷えてくる感じがする。何とか気持ちを維持しながらも、その後の25キロでは持参していたサプリをしっかり口に含み給水も摂った。
今まで走ってきた新琴似を戻る頃、その対向車線では関門で止められたランナー達が次々とバスに乗る姿が見えた。今までの自分だったらすでにバスに乗っていたかもしれない。
「でも今の自分は違う!」そう心に誓いゴールを目指した。
30キロ前後から急に足に疲労がやってきた。実はこの前後の記憶がほとんど無い。北24条通から創成川通りを南に向かっていたはず。
唯一憶えているのが、たぶん35キロの関門だと思う。
「関門閉鎖まであと7分です」
というマイクの声が急に耳に入ってきた。南郷通りに向かう辺りで私は記憶を取り戻した。キロ5分ペースで走っていたはずなのに、なぜか関門時間が迫っている。
「マズイ」と思いながらも、いつも車が多い南郷通りを折り返し、ゴール目指して走っていた。
そして、最後の関門「40キロ」の閉鎖時間が急に気になりだした。
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