障害走・障害物競走Hurdles & Steeplechase
コース上のハードルや障害物を越えながらゴールを目指す陸上競技群。短距離の110mH・100mH・400mHと、長距離で水濠を含む3000m障害の両方を指す。2024年パリ五輪では村竹ラシッドが男子110mHで日本人史上初の決勝進出・5位入賞、三浦龍司は男子3000m障害でトラック個人種目日本人初となる2大会連続入賞を達成した。
110mH実施
2021決勝進出
2024パリ歴代最高
五輪入賞(日本初)
1896年アテネ大会からの伝統種目。高いハードルを最小限のリズムの乱れで越え続ける、瞬発力と技術の融合が問われる花形種目。
女子短距離ハードルの主要種目。男子110mHよりハードルは低いが、間隔も短く独自のリズムが要求される。
1周のトラックを使い10台のハードルを越える、スピードとスタミナの両方が問われる過酷な種目。後半になるほど疲労でハードリングが崩れやすく、「魔物が住む種目」とも呼ばれる。
ハードルを越える際、先に振り出す「リード脚」と後から引き抜く「トレール脚」の動きを高速で連動させる技術。このフォームの完成度が記録を大きく左右する。
1周ごとに現れる水濠は、着地点に水が張られた特別な障害物。飛び越えるだけでなく、障害物の上に片足を乗せて跳ぶ「乗り越え」も認められている、この種目最大の見せ場。
3000mを走る間に約28個の固定障害物と7回の水濠を越える計算になり、長距離走の中でも群を抜いて肉体的負担が大きい種目とされる。「泥臭いレース」とも称される終盤の駆け引きが醍醐味。
1932年ロサンゼルス、吉岡隆徳の記録を92年越しに更新
千葉県松戸市出身、トーゴ人の父と日本人の母を持つ村竹ラシッドは、2021年の日本選手権決勝でフライング失格となり、東京五輪代表の座を目前で逃すという苦い経験をした。その悔しさをバネに力をつけ、2022年に世界陸上代表入り。2024年パリ五輪では、日本人選手として初めて男子110mHの決勝に進出し、見事5位入賞を果たした。
この結果は、1932年ロサンゼルス五輪100m決勝で吉岡隆徳が記録した6位を上回る、日本男子トラック短距離種目における五輪歴代最高順位という歴史的な記録となった。2025年には福井ナイトゲームズで12秒92をマークし、日本人選手として初めて13秒の壁を突破。同種目のアジア歴代では劉翔(中国)の12秒88に次ぐ記録で、世界歴代でも11位タイに並んだ。同年のアジア選手権でも優勝を果たし、名実ともに世界トップクラスのハードラーへと成長を遂げている。
水濠での転倒を乗り越えた代表内定、そして地元開催での歴史的入賞
島根県出身、洛南高校から順天堂大学に進んだ三浦龍司は、長距離向きの体力に加えて跳躍のバネを見込まれ3000m障害に転向した異色の経歴を持つ。2021年の日本選手権では水濠で転倒しながらも逆転で優勝し、自身の日本記録を更新して東京五輪代表に内定。本番では19歳にして、日本人選手として実に49年ぶりとなる決勝進出を果たし、7位入賞という日本人史上初の快挙を成し遂げた。
2023年ブダペスト世界選手権では6位、2024年パリ五輪では8位に入り、東京から2大会連続の入賞は日本人のトラック個人種目として史上初の記録となった。2025年7月にはモナコでのダイヤモンドリーグで自身の日本記録を6秒以上更新する8分03秒43をマーク(アジア歴代2位)。同年の東京世界陸上では終盤に一時メダル圏内まで浮上する走りを見せ、8位に入賞。3000m障害という過酷な種目で、日本人初のメダル獲得を目指す挑戦が続いている。
日本人初の男子110mH決勝進出者にして、日本男子トラック短距離種目の五輪歴代最高順位保持者。2025年には日本人初の13秒突破も達成した。
村竹とともに順天堂大学出身、山崎一彦コーチに師事する盟友であり好敵手。かつては村竹と並ぶ日本記録保持者でもあった。
女子短距離ハードル界を牽引する実力者たち。愛知・名古屋アジア大会では予選から自国開催の舞台に挑む。
スピードとスタミナの両立が問われる男子400mHで、愛知・名古屋アジア大会の予選・決勝に出場する日本代表選手。
男子3000m障害で日本人選手として49年ぶりの決勝進出・史上初の入賞を果たしたパイオニア。トラック個人種目で日本人初の2大会連続入賞も達成し、日本人初のメダルを狙い続けている。

