トライアスロンへの道 第11話 また散々な結果

トライアスロンへの道

スイミングスクールに通い始めて、少しずつ泳ぎ方を覚えてきた。

とはいっても、まだ「泳げるようになった」とは、とても言えない。

そこで、実際の大会を一度経験してみることにした。

前年秋にも体験イベントには出たが、今回は市民トライアスロン大会。

これなら初心者もたくさんいるだろう。

そんなことを、勝手に思っていた。

ところが、会場に行ってみると、どうも様子が違う。

周りを見ると、みんな普通に大会に慣れているように見える。

準備も手際がいい。

バイクもちゃんとしている。

そして、いよいよスイムが始まった。

最初の25メートルだけは、足を着かなかった。

これは自分でも「おっ、泳げた」と思った。

ところが、その後はひどい惨状だった。

25メートルを泳いでは苦しくなり、足を着く。

少し進んでは、また足を着く。

泳いでいる時間より、立っている時間のほうが長かったのではないかと思うほどだった。

周りの人たちは、普通に泳いでいく。

私は、その後ろを必死についていく……というより、そもそもついていけない。

結局、プールでは断トツの最下位。

自分がこんな状態で大会に出ていることを後悔したが、この情けない現状を受け入れるしかなかった。

それでも、なんとかスイムを終えた。

プールを出ると、今度はバイク。

すでに先に泳ぎ終えた人たちは、バイクで周回している。

私は時間差でしばらく後にスタートする。

今回は、前年の体験イベントとは違う。

借り物のクロスバイクではない。

自分のバイク。

自分のシューズ。

自分のヘルメット。

少なくとも、格好だけはトライアスリートらしくなっていた。

バイクを走らせる。

速い人たちは、どんどん先へ行く。

私は私のペースで走る。

そして、バイクが終わればラン。

今回は距離も短い。

マラソンなら42.195キロを走るのだから、ここで少しは挽回できるかと思った。

……が、短い距離だからといって、急に速く走れるわけでもない。

それでも、無事にランまで終えることができた。

結果は、出場27人中26番目。

ほぼ最後である。

プールだけなら、断トツの最下位だった。

それでも、不思議と嫌な感じはしなかった。

前回の体験会は「もうコリゴリ」と思ったトライアスロンだったが、今回は自分の道具で出場し、スイムからバイク、そしてランへ移っていく大会の流れも、何となく分かった。

順位を見れば散々だった。

泳ぎも散々だった。

それでも、実際に大会を一つ経験したことで、少しだけトライアスロンが身近になった気がした。

27人中26番目。

このときの私は、まだそんな順位だった。

まさかこの数か月後に、この何倍もの長い距離の大会を完走するとは、このときはまだ知らなかった。

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