トライアスロンへの道 第12話 突然泳げるようになった

トライアスロンへの道

市民トライアスロンでは、散々な結果に終わった。

それでも私は、黙々とスイミングスクールに通っていた。

大会は日曜日。

翌日の月曜日もスクール。

火曜日もスクール。

練習では、いつも25メートル泳いで折り返す。

ところが、その先が続かない。

25メートルまでは何とかなる。

でも、折り返してから50メートルに届く前に、苦しくなって足を着いてしまう。

そんなことを繰り返していた。

「やっぱり、まだまだだな……」

そう思いながら、火曜日のスクールも終わった。

しかし、その日はそのまま帰らず、居残りで練習することにした。

いつものように泳ぎ始める。

25メートル。

折り返す。

苦しい。

それでも、そのまま進んでみる。

すると――

50メートルまで、足を着かなかった。

「……あれ?」

自分でも驚いた。

50メートル泳げた。

今まで、どうしても届かなかった50メートルを泳いでしまった。

とはいえ、まだ自信はない。

「たまたま運が良かっただけだろう」

そのくらいに思っていた。

ところが、その2日後。

今度は100メートルまで泳げた。

「えっ、100メートル?」

自分で泳いでおきながら、自分が一番びっくりしていた。

どうやら、たまたまではなかったらしい。

それまで何度やっても25メートルの壁を越えられなかったのに、突然、その壁を越えてしまった。

泳げるようになるというのは、こういうことなのか。

このとき初めて、少しだけ先が見えてきた。

そして私は、ますますスイミングスクールに通うようになった。

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