トライアスロンへの道 第13話 気が付くと2000m

トライアスロンへの道

100メートル泳げるようになると、今度は面白くなってきた。

もっと泳げるんじゃないか。

そう思うようになった。

それまでは「25メートル泳ぐ」こと自体が大問題だったのに、今度は距離を伸ばすことが楽しくなってきた。

スクールにも、ほとんど毎日のように通った。

そして、泳げる距離はどんどん伸びていった。

50m泳げるようになった2週間後には400メートル。

その翌日には800メートル。

まるで倍々ゲームである。

さらにその4日後。

1500メートルを43分。

更に5日後には、2000メートルを68分で泳いでいる。

自分でも、何が起きているのかよく分からなかった。

ほんの1か月前まで25メートルを泳げるかどうかという段階で、市民大会で大恥をかいた。

それが今では、2000メートル。

しかも68分。

ここで、ひとつ大きな問題をクリアしてしまった。

オロロンライン・トライアスロンのスイムは2000メートル。

そして制限時間は70分。

その70分を、私はついにクリアできるところまで来てしまった。

少し前まで、

「2000メートルなんて、本当に泳げるのか?」

と思っていた。

それが、初心者スクールに通い気が付くと泳げるようになっていた。

しかも、ぎりぎり70分ではない。

68分。

2分の余裕までできていた。

「これなら、スイムは何とかなるかもしれない」

そう思った。

ところが――

ここで、まだ一つ問題が残っていた。

今まで私が泳いでいたのは、全部プールだった。

オロロンライン・トライアスロンで泳ぐのは、海である。

プールには、壁がある。

コースロープもある。

水も比較的おとなしい。

海には、そんなものはない。

そして私は、海で泳いだことがほとんどなかった。

プールで2000メートル泳げるようになった。

だからといって、海でも2000メートル泳げるとは限らない。

次は、海だった。

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