カヌー・カヤックの違いとルール解説!羽根田卓也の快挙も

Sports Encyclopedia · カヌー/カヤック

カヌー/カヤックCanoe / Kayak

水に浮かべた小舟をパドルで漕ぎ進め、直線コースのタイムや急流のゲート通過を競う競技。2016年リオデジャネイロ五輪では、羽根田卓也がカヌー・スラローム男子カナディアンシングルで日本人、そしてアジア人としても史上初となる銅メダルを獲得した。

1936
ベルリン大会で
五輪正式種目に
2016
羽根田卓也
日本人初メダル
5大会
羽根田卓也
連続五輪出場
18〜25
スラロームの
ゲート数
📋
基本データ BASIC DATA
ボート(漕艇)と同じく水上でタイムを競う「水上競走系」の競技に分類される。座って前方を向いたまま進むボートと異なり、カヌーはパドルで直接水をかいて進む点が特徴。静水を直進するスプリントと、急流のゲートを通過するスラロームの2形態を持つ点も他の水上競技にはない個性である。
分類
水上競走系(パドルで舟を漕ぎタイムを競う個人・団体競技)英名:Canoe / Kayak
基本ルール
静水の直線コースを漕ぐスプリントはゴールタイムの速さを競う。急流に18〜25個のゲートを設置するスラロームは、不通過や接触にペナルティタイムを加算し、総合タイムで順位を決める
主な形式
膝立ちで片翼パドルを使うカナディアン(C)と、着座して両翼パドルを使うカヤック(K)の2種の艇がある
統括団体
1924年設立の国際カヌー連盟(当初IRK、1946年にICFへ改組)が統括/日本:公益社団法人 日本カヌー連盟(JCF、1938年創立)
五輪との関わり
1936年ベルリン大会でスプリントが正式種目として初採用。スラロームは1972年ミュンヘン大会で初めて実施され、1992年バルセロナ大会以降は継続して行われている
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競技形式と艇種 FORMATS & BOAT TYPES
🌊
スプリント(平水)
静水の直線コースでタイムを競う

200m・500m・1000mなど決められた距離を直線的に漕ぎ、ゴールタイムの速さのみで順位を決めるシンプルな種目。

⛰️
スラローム(急流)
ゲート通過とペナルティで競う

全長200〜400mの急流コースに設置された18〜25個のゲートを通過。不通過や接触には秒数換算のペナルティが加算される。

🪑
カナディアン(C)
膝立ち・片翼パドル

艇の中で片膝または両膝をつき、片方だけに水かき(ブレード)が付いたパドルで漕ぐ。羽根田卓也が主戦場とする艇種。

💺
カヤック(K)
着座・両翼パドル

座席に腰掛け、両端に水かきが付いたパドルを左右交互に使って漕ぐ艇種。世界的にはカナディアンより競技人口が多い。

🟢
羽根田卓也——単身スロバキアで掴んだ日本初のメダル HANEDA TAKUYA
🥉 リオ2016 銅メダル(日本人・アジア人ともに史上初)

高校卒業後、たった一人でカヌー強豪国へ乗り込んだ挑戦者

愛知県豊田市のカヌー一家に生まれ、9歳で競技を始めた羽根田卓也は、高校卒業と同時に単身スロバキアへ渡り腕を磨いた。2008年北京五輪14位、2012年ロンドン五輪7位と着実に力をつけ、迎えた2016年リオデジャネイロ五輪の男子カナディアンシングルで97.44点をマークし、見事3位に入賞。カヌー競技における日本人、そしてアジア人としても史上初となる五輪メダリストとなった。

2020年東京五輪では地元開催のプレッシャーの中で10位入賞、2024年パリ五輪でも代表の座を勝ち取り、実に5大会連続の五輪出場を果たした。「ハネタク」の愛称で親しまれ、日本にカヌー競技の存在を広く知らしめた第一人者である。

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羽根田卓也 五輪への軌跡 OLYMPIC JOURNEY
北京2008
男子カナディアンシングル 14位

19歳で迎えた自身初めてのオリンピック。世界のレベルを肌で感じ、その後のスロバキア武者修行につながる出発点となった。

ロンドン2012
男子カナディアンシングル 7位

着実にレベルアップし、初めての入賞を果たす。メダル獲得への手応えをつかんだ大会となった。

リオデジャネイロ2016
男子カナディアンシングル 銅メダル

97.44点で3位に入賞し、日本人・アジア人ともに史上初となるカヌー競技でのオリンピックメダルを獲得した。

東京2020・パリ2024
10位入賞 / 5大会連続出場

地元開催の東京では10位、パリでも代表権を獲得し5大会連続の五輪出場を達成。日本カヌー界のトップに君臨し続けている。

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歴史の足跡 HISTORY
古代
カヌーは何千年も前から移動や狩猟の手段として使われてきた乗り物で、最古のものは約6000年前のシュメール人の王墓から発見されている。
1866年
スポーツとしての近代カヌーはイギリスで生まれ、テムズ川で初めてのレースが行われた。
1924年
国際カヌー連盟の前身(IRK)がデンマークで設立され、1946年に現在の国際カヌー連盟(ICF)へと改組された。
1936年
ベルリン五輪でカヌー(スプリント)がオリンピックの正式種目として初めて採用された。
1938年(日本)
日本カヌー協会が創立。しかし戦争の激化により活動は一時途絶えることになった。
1960年(日本)
戦後の中断を経て日本カヌー協会が復活。1964年東京五輪での正式競技採用に向けて体制を整えていった。
1972年
ミュンヘン五輪で急流を舞台とするスラロームが初めて実施された。
1992年
バルセロナ五輪でスラロームが復活し、以降現在まで継続してオリンピック種目として定着している。
2016年(日本)
リオデジャネイロ五輪で羽根田卓也が男子カナディアンシングルで銅メダルを獲得。日本人・アジア人ともに史上初のカヌーメダリストとなった。
2020〜2024年(日本)
羽根田卓也が地元開催の東京五輪で10位、パリ五輪にも出場し、5大会連続の五輪出場を果たした。