10kmやハーフのペースで
スタートしてはいけない理由
初マラソン・2回目のランナーのための完走ペース&補給ガイド
最も多い失敗の原因と、科学的根拠に基づいた
具体的ペース・給水・補給の設定を3ステップで解説
⚠️ 最も多い失敗パターン
「10kmやハーフマラソンで走っているペースのままフルマラソンをスタートしてしまうこと」——初心者の大失速はほとんどこれが原因です。これは根性不足でも練習不足でもなく、人間の体の仕組みによって必然的に起こることです。まずその理由を知ることが、完走への第一歩です。
出発点は「今の自分の10kmタイム」です。10kmを全力で走ったときのタイムから、フルマラソンの現実的な目標タイムを予測できます。
| 10kmペース | 10kmタイム | ハーフ予想 (参考) | フル目標ペース (目標タイム) |
|---|---|---|---|
| 5:00/km | 50分 | 1時間50分 | 5:41/km (4時間00分) |
| 5:30/km | 55分 | 2時間01分 | 6:15/km (4時間24分) |
| 6:00/km | 60分 | 2時間12分 | 6:49/km (4時間48分) |
| 6:30/km | 65分 | 2時間23分 | 7:23/km (5時間12分) |
| 7:00/km | 70分 | 2時間34分 | 7:58/km (5時間37分) |
「10kmは余裕なのに、フルで脚が止まってしまう」——これは2つの体の仕組みが原因です。難しい理論は不要。「そういうものなんだ」と知っておくだけで十分です。
速いペースで走ると疲労物質(乳酸)が溜まります。ある速さを超えると処理が追いつかなくなり脚が止まります。10kmなら短時間なので我慢できますが、フルではLT値を超えたペースを長時間維持するのは不可能です。
体には「糖質(有限・高出力)」と「脂肪(ほぼ無限・低出力)」の2種類の燃料があります。速いペースは糖質を大量消費します。体内の糖質タンクはわずか1,500〜2,000kcalしかなく、フルの途中で確実に枯渇します。
🔥 ペース別エネルギー消費イメージ
スタート
スタート
「そういうものなんだ」と覚えておくだけでいい。
前半の我慢が、後半の余裕を生む。
目標タイム別の具体的ペース配分です。共通のポイントは「最初の10kmを必ず抑える」こと。物足りないくらいのペースがベストです。
最初の10kmで「遅い」と感じるくらいが正解。30km以降でまだ走れる感覚が残っていれば、そこから気合いで押せます。
「歩かず完走」を最優先に。前半の走り心地が「散歩みたい」と感じるくらいが理想です。
目安は「隣の人と会話できるペース」。息が上がったら落とす。これだけ守れば初マラソンでも歩かず完走できる可能性が大きく上がります。タイムは次回以降で狙いましょう。
ペースと並んで重要なのが補給のタイミングです。「食べたくなってから補給する」では遅い。まだ元気なうちに、少しずつ補給しておくのが鉄則です。
フルマラソンでは脱水が大敵。喉が渇いていなくても、エイドのたびに少量でも水分を取る習慣をつけましょう。飲みながら走るのが難しければ、少し歩いて飲み干してから走り再開でOK。
30km以降は胃腸が弱り、固形物を受け付けなくなることがあります。バナナ・エネルギーゼリー・あんぱんなどは、まだ体が元気な前半から少しずつ口にしておきましょう。
エネルギーゼリーやジェルは必ず事前の練習で試してから使いましょう。本番で初めて口にすると胃腸トラブルの原因になります。「いつも食べているもの」が最も安全。
長距離では塩分の喪失も起こります。エイドの梅干し・塩タブレットは積極的に活用しましょう。飴はエネルギー補給と口の乾き対策に効果的です。



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