2017北海道マラソン完走記|練習不足を経験値でカバーしたサブフォー

大会レポート

この年は仕事の繁忙期と重なり、夏場の「フルマラソン向けのスピード練習」が圧倒的に不足していた。月間走行距離のデータは以下の通り、大会の総距離を含めても昨年の半分以下という厳しい状態であった。

  • 5月: 175km (サロマ湖ウルトラ100kmに向けた最終調整含む)
  • 6月: 255km (サロマ湖100km:12時間08分完走
  • 7月: 136km (大雪山トレイル80km:13時間00分完走
  • 8月: 163km (本番の北海道マラソン42.195km含む)

スピードスタミナの練習量は足りていないものの、5月・6月・7月と「超長距離」を走り抜いたウルトラランナーとしての脂肪燃焼効率とメンタルのベースだけは、身体の奥底にガッチリと残っていた。
レースの10日前、自分の練習量と体調から「おそらく今回は3時間50分台後半、サブフォーギリギリの戦いになる」と予想していたが、まずは昨年のタイムより5分遅い3時間40分を目標に見据えて大通公園へと向かった。

🚀 レース本番:データと心理の完全ドキュメント

① スタート前のルーティン(Start)

スタート前のルーティンは例年通りを徹底した。大通公園のスタートエリアへ向かう道すがら、軽いジョギングと地下鉄駅の階段をあえて使って心拍数をじわりと上げる。スタート直前、エネルギーの呼び水としてカステラをちまちまとかじり、Cブロックの整列へと滑り込んだ。

号砲が鳴り、スタートラインを通過するまでのロスタイムは0:01:37(順位3,750位)。最初はほぼ歩くような状態だったが、そこから徐々に自分のストライドで走り出した。

② 計算の狂った前半のハイペース(5km〜20km)

当初の作戦では、練習不足を考慮して「5kmを30分、10kmを58分」と、かなり慎重に入る挙動を予定していた。しかし、いざ走り出すと大型レース特有の熱気と周囲の流れに引っ張られてしまう。

最初の5km通過は0:28:57(この5kmのラップは0:27:20 / 順位3,716位)。予定より1分も早い。流れに任せているうちに、最初の大きな節目を迎える。

⏱️ 10km通過タイム:0:55:27 (この5kmのラップ:0:26:30 / 通過順位:3,887位)

予定の58分を大幅に上回る貯金を作ってしまった。「これは後半、新川通りで絶対にマズいことになる……」と頭をよぎったが、乗ってしまった流れはもう戻せない。覚悟を決めて巡航に移った。

前半の補給は予定通り10km過ぎに羊羹を食べ、お気に入りのアミノバイタル・メダリストは5kmごとにきっちり摂取、途中で飴を何個か口に含んだ。スタミナは充分確保していたつもりだったので、15km通過は1:21:19(この5kmのラップは0:25:52 / 順位3,724位)と快調に進み、ハーフ手前の2つ目の節目へ。

⏱️ 20km通過タイム:1:47:10 (この5kmのラップ:0:25:51 / 通過順位:3,555位)

ハーフ直前までしっかりとキロ5分10秒前後の快調なペースをキープすることができた。運命の中間点は1:53:00(順位3,503位)で通過。ここまでは完璧なサブフォーペースだった。

③ 新川通りの明暗と足の急変(中間点〜35km)

しかし、北海道マラソンの本当の恐ろしさはここからだった。続く25km通過は2:13:20(この5kmのラップは0:26:10 / 順位3,352位)。新川通りの折り返し前後のこのあたりから、急激に足が重くなり、それまでのペースを維持するのが明らかに難しくなってきた。

必死に粘りながら、3つ目の節目に差し掛かる。

⏱️ 30km通過タイム:2:41:04 (この5kmのラップ:0:27:44 / 通過順位:3,297位)

公式エイドに用意されていたバナナ、スイカ、バームクーヘンはしっかりと胃に収めたので、エネルギー切れは防げていたはずだが、フルマラソン用の筋肉の耐性が完全に限界を迎えていた。
そしてついに鬼門が訪れる。35km通過は3:14:04(この5kmのラップは0:33:00 / 順位3,582位)。ここで完全に足が止まり、ラップが一気に6分を超えるところまで急落した。ある意味で予想通りとも言えるが、現実に突きつけられた数字にかなりのショックを受けた。

④ 北大構内の執念とフィニッシュ(40km〜Finish)

ここからは「走る」というより、25年続けてきたランナーのプライドとの戦いだった。ずるずると落ちる体を必死に支え、最後の10kmの節目を通過する。

⏱️ 40km通過タイム:3:44:31 (この5kmのラップ:0:30:27 / 通過順位:3,464位)

「とにかく、4時間オーバーだけは絶対にイヤだ!」という一心のみで足を前へ出す。 最終盤の北海道大学の構内では、苦しさのあまり自然と声が漏れた。それでも前を行くランナーの背中に必死にしがみつき、ラストスパートをかける。

大通公園のフィニッシュラインに飛び込んだとき、時計は3:57:37(最後の2.195kmのラップは0:13:06 / 総合順位3,490位、種目別順位2,239位)を指していた。 前半ハーフが1時間53分、後半ハーフが2時間04分。ネットタイムで見事3:56:00のサブフォーをもぎ取った瞬間だった。

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