フルマラソンへの道 その9 初レースは楽しい

フルマラソンへの道

30歳を過ぎて決意したダイエットがジョギングになり、そのままフルマラソンでサブ4を達成するまでの回顧録です。

人生初の10kmレースがスタートした。

目標は、とにかく最後まで歩かずに完走すること。

大会3日前に走った10kmのタイムは49分37秒だったので、この日の目標は「49分切り」。5kmを24分前後で通過できれば、十分狙えると考えていた。

スタート直後は予想どおり大混雑だった。

周囲のランナーに合わせながら走るしかなく、自分のペースをつかむのは簡単ではない。それでも夢中で走っているうちに、気が付くと5kmの看板が見えてきた。

「えっ、もう5km?」

時計を見ると23分30秒前後。

練習より速い。

「このまま最後まで持つのか?」

そう思うと少し怖くなり、無理にペースを上げることはできなかった。

それでも自己ベストは出したい。

そんな気持ちを抱えながら、そのままのリズムで走り続けた。

そして競技場へ戻ってきた。

目の前には大きなゴールゲート。

時計も見える。

残り100m。

ここだけは全力だった。

まだ足は残っている。

あと10m。

あと5m。

「やった!」

人生初のマラソン大会を走り切った。

タイムは47分37秒。

練習では一度も出したことがないタイムだった。

レースになると、こんなに力が出るものなのか。

沿道の応援、周りのランナー、ゴールの雰囲気。

そのすべてが、自分の力を引き出してくれたのだと思う。

ゴールゲートをくぐった瞬間の達成感は、今でも忘れられない。

「また走りたい。」

そう心から思えた、人生最初のマラソン大会だった。

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