フルマラソンへの道 その10 10kmとハーフの違い

フルマラソンへの道

30歳を過ぎて決意したダイエットがジョギングになり、そのままフルマラソンでサブ4を達成するまでの回顧録です。

人生初の10kmマラソンを気持ちよく走り終えた私は、完全に調子に乗っていた。

「これならハーフマラソンも走れるだろう。」

そう思い込み、勢いだけで1か月後のさっぽろ祭りハーフマラソンへ申し込んだ。

それからの練習は10km中心。

しかも毎回ほぼ同じ。

「1km5分ペースで10km走る。」

今なら、

「ハーフを走るなら15〜20kmのロング走も必要」

「ペース走だけではなく、いろいろな刺激を入れた方がいい」

と考えるが、当時はそんな知識はまったくない。

本や雑誌を読んでも情報は限られていたし、今のようにスマホで調べれば答えが出てくる時代でもなかった。

私は本気で、

「10kmをしっかり走れれば、ハーフなんて余裕だろう。」

と思っていた。

そして迎えた人生初のハーフマラソン。

大会名はさっぽろ祭りマラソン

「これが自分のハーフデビューだ。」

そんな期待を胸にスタートラインへ立った。

これまで10〜12kmの練習を1km4分30秒〜5分ほどで走れていたので、自信だけはあった。

目標タイムは1時間40分前後。

号砲とともにスタートした。

前半は理想的だった。

5kmを22分台。

10kmを45分台。

「これはいける。」

そう思ったのも束の間だった。

12〜13kmを過ぎたあたりから足がおかしい。

呼吸は苦しくない。

なのに足だけが急に動かなくなった。

まるで足をロープで縛られたような重さだった。

そのままペースは落ち続ける。

そして15km付近。

私はついに歩き始めた。

「なんでだ……。」

あれだけ自信があった。

10kmは余裕だった。

なのに、その先にはまったく別の世界が待っていた。

歩き始めた私の横を、前半で抜いたランナーたちが次々と抜き返していく。

その悔しさは今でもよく覚えている。

あの頃の私は、10kmを走れるようになれば、そのままハーフも走れると思っていた。

でも現実は違った。

ハーフマラソンは、10kmとは全く別の競技だった。

そして、もう一つ。

前半で飛ばしたツケは、必ず後半に返ってくる。

それを私は、自分の足で思い知った。

そのことを身をもって知った一日だった。

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