Sports Encyclopedia 006
スカッシュSquash
4面を壁で囲まれたコートで、ゴムボールを打ち合うラケットスポーツ。「3次元のビリヤード」と称されるスピードと戦略の競技が、2028年ロサンゼルス五輪で悲願のオリンピックデビューを果たす。
19世紀
英国
発祥
発祥
185+
普及
国・地域
国・地域
200km/h
ボール
最高速度
最高速度
2028
五輪
初採用年
初採用年
基本データ BASIC DATA
分類
ラケットスポーツ / 室内競技
コート
9.75m × 6.4mの長方形。4面を壁で囲まれた密閉型コート。プロ大会ではガラス張りが主流
用具
ラケット(テニスより小型)+ゴム製中空ボール。ボールは試合前にウォームアップが必要なほど弾みにくい
得点方式
ラリーポイント制。先に11点(2点差必要)を取ったほうが1ゲーム獲得。3ゲーム先取で勝利
統括団体
WSF(世界スカッシュ連盟)/日本:公益社団法人 日本スカッシュ協会(JSA)
五輪採用
2028年ロサンゼルス大会で初採用。男女各シングルス16名が出場。会場はユニバーサル・スタジオ・ロット内
競技人口
世界約1700〜2500万人(愛好者含む)。国内愛好者は約30万人・コート約300か所
コートの構造と基本ルール COURT & RULES
アウトラインコート上部の赤いライン。ここより上に当たるとアウト
ティン(スズ)最下部の金属板。ここに当たると失点。床から約43cm
T(Tライン)コート中央の交差点。ここを制した選手が試合を支配する
サービスボックスサービス時にサーバーが片足を入れる区画
基本のルール
前壁(フロントウォール)にボールを当て、相手が返球できなければ得点。床に2バウンドする前に打ち返さなければならない。
戦略「T」の支配
コート中央のTポジションをいかに素早く取り戻すかが勝敗の鍵。ここを制することで全方向への対応が最短になる。
ニックショット
壁と床の接合部「ニック」にボールを打ち込む技。ここに入るとボールが弾まず転がるだけになり、ほぼ返球不可能なウィニングショット。
運動量
テニス・バドミントン・卓球など他のラケット競技を上回る運動量とされ、Forbesが「最も健康的なスポーツのひとつ」に選出。
5度目の挑戦で掴んだ五輪切符 ROAD TO LA 2028
🏅 OLYMPIC DEBUT · LA 2028
2023年10月、IOC総会でついに正式採用決定
スカッシュは2012年ロンドン大会から2024年パリ大会まで4大会連続でオリンピック採用の候補に残りながら、そのたびに涙を飲んできた。2023年10月16日、IOC総会で2028年ロサンゼルス大会の追加競技として正式に承認され、5度目の挑戦で悲願を達成した。
採用に向けてスカッシュ界は長年にわたり改革を積み重ねた。かつてのサービスポイント制からラリーポイント制への変更、木製の壁からガラス張りコートへの移行により観客がコートを囲んで観戦できる形式を実現するなど、「テレビ映え」と「観客体験」を重視した競技改革が評価された。
2012年〜
ロンドン・リオ・東京・パリ4大会で候補に残るも落選
2023年
10月16日IOC総会でLA2028追加競技に正式承認
2028年
ロサンゼルス五輪で男女各16名が初のオリンピック舞台へ
会場
ユニバーサル・スタジオ・ロット内コムキャスト・スカッシュセンター
歴史の足跡 HISTORY
19世紀初頭
ロンドンの刑務所で囚人が壁にボールを打ちつけたのが起源とされる。その後、英国の名門校ハロウ校で改良が重ねられ、壁に打ちつぶす(スカッシュ)動作から競技名が生まれた。
1929年
第1回英国スカッシュオープンが開催。競技の国際的な普及が本格化し始める。
1967年
国際スカッシュ連盟(現:世界スカッシュ連盟・WSF)が設立。競技の国際標準化が進む。
1979年
女子世界スカッシュ団体選手権が開始。男女ともに国際競技体制が整備される。
1998年
バンコクアジア競技大会でスカッシュが正式競技種目に採用。アジアでの普及が加速。
1997年〜
ワールドゲームズ(IOC非公認の国際競技大会)に1997年から毎回採用。五輪入りへ向けた実績を積み重ねる。
2019年
エジプトのピラミッド前に特設ガラスコートを建設し世界選手権を開催。スカッシュの演出力・話題性を世界に示した。
2023年10月16日
IOC総会で2028年ロサンゼルス五輪への追加競技として正式承認。5度目の挑戦で悲願達成。世界中のスカッシュ競技関係者が歓喜した歴史的な瞬間となった。
注目の日本選手 JAPAN PLAYERS
渡邉 聡美
女子 世界ランキング6位(2025年時点)
日本人女子として過去最高の世界ランキングに到達。2023年杭州アジア大会では日本勢初の銅メダルを獲得。LA2028のメダル候補として国内外から注目される。
机 龍之介
男子 全日本選手権8度優勝
17歳で史上最年少の全日本王者となり、通算8度の頂点に立つ「スカッシュ王子」。スピードとパワーを兼備し、LA2028でのオリンピックデビューを目指してランキング上位を追う。

