総合格闘技MMA
打撃・組み技・寝技のあらゆる要素を統合し、KOやサブミッション、判定で勝敗を決める格闘技。1976年の猪木対アリに端を発する異種格闘技の系譜は、日本の修斗・パンクラス、世界のUFCやPRIDEを経て現在のMMAへと発展し、2026年の愛知・名古屋アジア大会ではアジア大会史上初の正式競技となった。
異種格闘技戦
同じ年に誕生
旗揚げ
初の正式競技
立った状態での打撃戦。ボクシングやキックボクシング、空手、ムエタイなどの技術が土台となっている。
相手を倒して(テイクダウン)寝技に持ち込み、関節技や絞め技を狙う局面。柔道、レスリング、ブラジリアン柔術などの技術が活きる。
打撃で相手を戦闘不能にする「KO」、関節技・絞め技で降参させる「サブミッション」、時間内に決着がつかない場合は審判が採点する「判定」で勝敗が決まる。
UFCやONEなど海外の主要団体は金網のケージを採用。日本ではPRIDEやRIZINがロープで囲まれたリングで試合を行ってきた。試合場の違いも戦い方に影響する。
プロレスの中から生まれた「総合格闘技」という発想
1976年6月26日、日本武道館でアントニオ猪木とボクシング世界王者モハメド・アリによる異種格闘技戦が行われた。猪木がマットに寝た姿勢でアリの足を蹴り続ける展開で15ラウンドの引き分けに終わり、当時は賛否を呼んだが、後に「総合格闘技のルーツの一つ」として語られるようになった。この系譜から、プロレスの枠を超えて”本当に強いのは誰か”を追い求める流れが日本で育っていく。
その先駆けが、初代タイガーマスクとして知られた佐山聡が創始した新格闘技「シューティング」、のちの修斗である。打撃・投げ・関節技を統合した競技体系は1980年代半ばに生まれ、1989年にはプロ興行も始まった。一方、1993年9月には、藤原組出身の船木誠勝・鈴木みのるらがパンクラスを旗揚げ。「ハイブリッドレスリング」を掲げ、顔面へのグーパンチを禁じたルールのもと、旗揚げ戦は全5試合が合計13分5秒の”秒殺”で決着し、メインで船木が敗れるという衝撃の船出となった。
同じ頃、海を渡ったブラジルではグレイシー一族が磨いた柔術が注目を集めていた。1993年のUFC第1回大会でホイス・グレイシーが優勝し、1997年のPRIDE初大会では兄のヒクソン・グレイシーが髙田延彦を破るなど、日本と世界の総合格闘技は互いに影響し合いながら発展していく。
佐山聡が創始した、日本における総合格闘技の源流の一つ。寝技・打撃・投げを統合した競技体系を築き、日本のMMAファイターを数多く輩出してきた。
船木誠勝・鈴木みのるらがプロレス団体から独立して旗揚げ。「ハイブリッドレスリング」を掲げ、後のMMAへと発展していった。
無差別級トーナメントとして始まり、第1回大会はホイス・グレイシーが優勝。2001年にズッファが買収して統一ルールを整備し、世界最大のMMA団体へと成長した。
日本のMMA人気を牽引したPRIDEは、2007年にUFC側に買収され事実上終了。その流れを汲み、2015年に榊原信行らがRIZINを旗揚げした。
名はラテン語で「戦士」の意。ビヨン・レブニーが創立し、トーナメント形式を特徴とした。RIZINと提携して日本勢も参戦したが、2023年にPFLが買収し、2025年に統合された。
アジアを中心に世界展開する格闘技団体。MMAに加えムエタイやキックボクシングなども手がけ、2025年3月には日本でも大会を開催した。

