30歳を過ぎて決意したダイエットがジョギングになり、そのままフルマラソンでサブ4を達成するまでの回顧録です。
会社の倒産、腰痛、そして手術。
思うように走れない日々を乗り越え、ようやく迎えた10月の「札幌マラソン」。
ハーフマラソンとしては4回目の挑戦だった。
これまでの3大会は、いずれも後半で失速し、最後は歩いてしまっていた。
自己ベストは1時間52分01秒。
まずは最後まで歩かずにゴールすること。
それが、この日の一番の目標だった。
もう一つの目標は、いつか北海道マラソンに出場すること。
当時の北海道マラソンは参加資格が厳しく、ハーフマラソンで1時間40分を切ることが条件の一つだった。
自己ベストとの差は12分以上。
今の実力では、とても現実的な目標とは言えなかった。
それでも、いつかそのスタートラインに立ちたい。
そんな思いだけは誰にも負けなかった。
スタートしてからは、自分でも驚くほど冷静だった。
これまで何度もオーバーペースで失敗してきた。
だから今回は、とにかく抑える。
5km、10kmとも予定どおり。
15kmを過ぎても、まだ足は動いていた。
「今日は違う。」
そう思えたのは、初めてだった。
17kmを過ぎる。
いつもなら歩き始めている地点だ。
しかし、この日はまだ走れている。
20kmを1時間38分台で通過したとき、「最後まで歩かずに行ける」と確信した。
真駒内公園へ戻る最後の上り坂。
脚は苦しかった。
それでも歩きたいとは思わなかった。
ここまで積み重ねてきたものを、最後までつなぎたかった。
競技場へ入り、最後の力を振り絞ってゴールラインを駆け抜ける。
タイムは 1時間43分49秒。
目標の1時間40分には届かなかった。
それでも自己ベストを約9分更新し、初めて最後まで歩かずにハーフマラソンを走り切ることができた。
この日の達成感は、今でもよく覚えている。
今振り返ると、このレースで学んだことは一つだった。
速く走ることよりも、最後まで走り続けること。
それまでの私は、「速く走ること」ばかり考えていた。
でも、本当に大切だったのは、自分の力を最後まで出し切るペースで走ることだった。
この小さな成功体験が、やがて「北海道マラソンを目指そう」という大きな夢につながっていくことになる。



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