30歳を過ぎて決意したダイエットがジョギングになり、そのままフルマラソンでサブ4を達成するまでの回顧録です。
4回目のハーフマラソンでようやく歩かず走り切った。
タイムは1時間43分49秒。
この記録は、私に大きな自信を与えてくれた。
とはいえ、当時の北海道マラソンは今とは違う。
誰でも申し込める大会ではなく、一定の記録を持つランナーだけが出場できる、北海道を代表するエリートレースだった。
私には、まだ参加資格がない。
必要だったのは、ハーフマラソンで1時間40分を切ること。
あと4分。
数字だけ見ればわずかな差に思える。
しかし、ハーフマラソンで4分縮めるということは、1kmあたり約11秒も速く走らなければならない。
当時の私には、とてつもなく大きな壁に思えた。
それでも、不思議と諦めようとは思わなかった。
むしろ、「あと4分なら、いつか届くかもしれない。」
そんな気持ちの方が強かった。
今思えば、この頃から少しずつ考え方も変わり始めていた。
以前の私は、とにかく速く走ろうとして失敗ばかりしていた。
でも、何度も歩き、何度も悔しい思いを経験したことで、「最後まで走り切ること」の大切さを少しずつ覚えてきた。
もちろん、練習方法はまだ自己流だった。
インターネットにも情報はほとんどなく、GPSウォッチもスマートフォンもない時代。
ランニング雑誌や数少ない本を読み、自分で試しては失敗し、その理由を考える。
そんなことの繰り返しだった。
だからこそ、一つひとつの経験が自分の財産になっていったのだと思う。
北海道マラソンまで、あと4分。
まだ遠い目標だった。
それでも、この時の私は、その4分を本気で追いかけ始めていた。
今なら、もっと効率の良い練習方法はいくらでも知っている。
でも、遠回りだったからこそ身についたこともたくさんある。
失敗を繰り返しながら、自分の体で覚えてきたことは、20年以上経った今でも、私のランニングの土台になっている。



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