30歳を過ぎて決意したダイエットがジョギングになり、そのままフルマラソンでサブ4を達成するまでの回顧録です。
「このまま行ける。」
30kmを過ぎた頃、私はそう思っていた。
しかし、フルマラソンはそんなに甘くなかった。
35kmを過ぎると足は一気に重くなり、沿道のスピーカーからは
「35km関門閉鎖まで、あと7分です!」
というアナウンスが聞こえてきた。
「そんなに余裕がないのか…。」
キロ5分で走っているつもりでも、疲労で少しずつペースは落ちていたのだ。
それでも歩きたくはなかった。
そして次に待っているのは、北海道マラソン最大とも言える試練だった。
40km関門。
この大会では、40kmを3時間45分以内に通過しなければ失格。
あと2kmあまり残っていても、そこでレースは終わってしまう。
この関門だけは、どうしても越えたかった。
周りを見ると歩いているランナーも増えていた。
私は思わず、
「40kmまで行けば大丈夫!」
「あと少しですよ!」
と声を掛けていた。
本当は、自分自身を励ましていたのかもしれない。
そして――
3時間45分の制限時間まで、あと3分。
何とか40km関門を通過した。
その瞬間、張りつめていた気持ちが一気に軽くなった。
規定上は、ここを越えれば歩いても完走できる。
でも、私は歩かなかった。
「ここまで来たら4時間を切りたい。」
その思いだけで、最後の2kmへ向かった。


コメント